瑞雲は、太陽の近くを通りかかった雲が彩られる自然現象で、めでたい兆しと言われてきました。その名がつけられているこの柄はおめでたい柄として着物や帯によく使われます。雲をまとうことの多い独立峰、羊蹄山を瑞雲と共に描きました。
青海波紋様は日本の伝統的な柄として、これまで着物をはじめ様々な用途に使われて来ました。大海に繰り返したつ波のように、幸せがいつまでも続く様にという意味が込められています。またひとつの波の末広がりの形から、繁栄・幸福・美・富をもたらす縁起の良い模様ともされています。模様は海の波だけでなく水全般の表現に使われ、ここでは雲海に浮かぶ蝦夷富士(羊蹄山)を表現しました。蝦夷富士の形は富嶽三十六景で葛飾北斎が描いた富士の形をモチーフとしています。
麻の葉の形を連想させることから名付けられた日本の伝統的柄のひとつ、麻の葉紋様。麻は生命力が強く丈夫ですくすくとの伸びることから子どもの健康を願う意味で産着に用いる風習があったそうです。また、その模様そのものに邪気をはらう力があるとされ、魔除けの意味もありました。六角形の模様を雪と見なして、雪景色の中に浮かぶ蝦夷富士(羊蹄山)を表現しました。蝦夷富士の形は富嶽三十六景で葛飾北斎が描いた富士の形をモチーフとしています。
かつて北海道に生存していたエゾオオカミはアイヌの人々と共存し、神として崇められていました。自然と共に強く、そして美しく生きる狼の姿をモチーフにしました。
ニセコアンヌプリの山の南西面を描きました。標高の低い場所の針葉樹林帯、そして広く分布する広葉樹林。冬は曇り空が多いのが特徴です。 文字は手書きで制作しました。
手ぬぐい柄のひとつに登場するレルヒさん。レルヒ中佐は日本にスキー技術を伝えた人物として日本のスキー史では重要な人物。1912年にこの地を訪れ、羊蹄山や俱知安の山を滑走しました。当時は木の一本杖を持って滑っていたそうです。
毛筆で書く漢字にはいくつかのスタイルがあります。グレーで横に書いてある「羊蹄山」は筆脈のつながりを特に大切にして書く行書体。縦に紫で書いてある「羊蹄山」はたいへん歴史が古い隷書体という書体です。きつね柄の落款(サイン)として書いた「山之呼」は「やまのこ」と読んで下さい。本来は「山の子」ですが敢えて違う文字を当てて書いた漢字の遊びです。全てデザイナー自筆の書を使っています。